理想の集中力を産んだ、はてしない物語
私の人生に影響を与えた1冊...を書く前に、どうしても どうしても
書きたいことが!
それが、コレ(↓)にまつわる 一悶着。
スロットマシンのイメージですが...母に送った絵封筒です。
色々な資料を入れる予定だったので、重さ(料金)がいくらになるか
予測が立たず...複数枚の切手を貼れるように、と考えて描いたもの。
結局、250円だったので、色々組み合わせて9枚に。
これを、いつもは利用しない某郵便局の窓口に出したら。
「あぁ~。この貼り方だと、消印が押しにくいから、証紙にして下さい。」
...はぁ?!
久しぶりに、人前で 眉間に深ーいシワが刻まれましたよ。
消印が押しにくいから、って...どういう理由だ。
しかも、言った相手は、どう見ても20代男子。
郵便局の仕事って何だか知ってる?
自分たちが楽したいからって、客に不便を押しつける?
9枚の切手を全部はがせってこと?
何様のつもり?
優秀な民間業者(ヤ○ト運輸)に嫌がらせして 仕事横取りする前に、
"選ばれる業者"に なる努力してみたら?!
...って言葉(本当はもっと たくさん)が、脳内を駆け巡りました。
(口にはしなかったけど)
最終的には、このままの状態で投函できましたが(当たり前!)、
この郵便局は2度と使わない、と心に誓ったのでした...
閑話休題。というか、やっと本題。
人生に影響を与えてくれた本は たくさんあるけれど。
あえて1冊をあげるなら、はてしない物語 です。
もちろん、豪華装丁本(ケース付ハードカバー)のほう!
小学生の時、埼玉の田舎の本屋には 待てども待てども入荷しなくて、
生まれて初めて、自分自身で取り寄せを頼んで(それまで、取り寄せ
できることを知らなかった...)、手に入れた1冊です。
商品確認のために、レジでケースから出された時に感じた装丁の豪華さ、
支払する時に感じた価格の高価さ(笑)も、忘れられません。
当時の私にとって、1冊2,800円の本は、一種の冒険でしたから。
自転車のカゴに入れて傷ついたりしないように、抱きかかえながら
自転車を押して帰った記憶があります。
ーそんな経験の全てが、ある意味で 人生に影響を与しているとも言えるのですが。
この本を選んだ理由は、何よりも、この本を読んだ時の『集中力』。
その日、私を残して家族全員が出かけることになりました。
各々、別の理由だったと思います。
本を読みたいから留守番してる、と言った私に、最後に出かける母が言いました。
「××商店が配達に来るから、必ず荷物を受け取ってね。」
母を送りだした後、家中の窓と玄関のカギをかけ、さらにカーテンと障子を閉めて
(外からは留守宅に見えるようにして)、本を読み始め ー・・・
ー 帰宅した母に 耳元で怒鳴られるまで、現実の記憶がありません。
部屋はすっかり暗くなっていて、かろうじて文字が見える程度。
でも、気付いてなかった。
××商店は、2回来て、ドアチャイムを鳴らしたらしいけど、聞こえなかった。
母が外出先から電話をかけたらしいけど、聞こえなかった。
立ち上がろうとしたら、ずっと長座していたお尻の感覚がなくなっていて
立てなかった...
まさに、はてしない物語の一部になっていた感じ。
その位、集中してた。たぶん、3-4時間位かな?
怒鳴られて母の顔を見た瞬間、「あれ?まだいたの?」と言ったらしく、
「留守番になってない!」と、がっちり怒られました(笑)
集中力という意味では、人生で最高のパフォーマンスが出ていたと思う。
その後の人生において、『集中する』というのは、あの時間を再現する、
ことと同じ意味に。
「なんか、集中力にかけてるなぁ...」と感じる時に この本を開くと、
最高に集中できた、あの感じ を 思い出せます。
それは、アタマ ではなく、カラダ が思い出す感じなので...
自転車の乗り方 や 泳ぎ方に似ているかも。
あの本を開くと、条件反射のように 集中力があがる。
今も、おそらく、これからも。
ずっと、私の本棚に欠かせない1冊です。
でした。