鎌倉暮らし

日々、思うこと。絵封筒や読書の記録。ときどき、鎌倉のおすすめ情報など。

理想の集中力を産んだ、はてしない物語

私の人生に影響を与えた1冊...を書く前に、どうしても どうしても

書きたいことが!

それが、コレ(↓)にまつわる 一悶着。

f:id:coco_k:20150930162330g:plain

スロットマシンのイメージですが...母に送った絵封筒です。

色々な資料を入れる予定だったので、重さ(料金)がいくらになるか

予測が立たず...複数枚の切手を貼れるように、と考えて描いたもの。

結局、250円だったので、色々組み合わせて9枚に。

これを、いつもは利用しない某郵便局の窓口に出したら。

 

「あぁ~。この貼り方だと、消印が押しにくいから、証紙にして下さい。」

 

...はぁ?!

久しぶりに、人前で 眉間に深ーいシワが刻まれましたよ。

消印が押しにくいから、って...どういう理由だ。

しかも、言った相手は、どう見ても20代男子

 郵便局の仕事って何だか知ってる?

 自分たちが楽したいからって、客に不便を押しつける?

 9枚の切手を全部はがせってこと?

 何様のつもり?

 優秀な民間業者(ヤ○ト運輸)に嫌がらせして 仕事横取りする前に、

 "選ばれる業者"に なる努力してみたら?!

...って言葉(本当はもっと たくさん)が、脳内を駆け巡りました。

(口にはしなかったけど)

最終的には、このままの状態で投函できましたが(当たり前!)、

この郵便局は2度と使わない、と心に誓ったのでした...

 

閑話休題。というか、やっと本題。

 

人生に影響を与えてくれた本は たくさんあるけれど。

あえて1冊をあげるなら、はてしない物語 です。

もちろん、豪華装丁本(ケース付ハードカバー)のほう!

小学生の時、埼玉の田舎の本屋には 待てども待てども入荷しなくて、

生まれて初めて、自分自身で取り寄せを頼んで(それまで、取り寄せ

できることを知らなかった...)、手に入れた1冊です。

商品確認のために、レジでケースから出された時に感じた装丁の豪華さ、

支払する時に感じた価格の高価さ(笑)も、忘れられません。

当時の私にとって、1冊2,800円の本は、一種の冒険でしたから。

自転車のカゴに入れて傷ついたりしないように、抱きかかえながら

自転車を押して帰った記憶があります。

ーそんな経験の全てが、ある意味で 人生に影響を与しているとも言えるのですが。

 

この本を選んだ理由は、何よりも、この本を読んだ時の『集中力』。

 

その日、私を残して家族全員が出かけることになりました。

各々、別の理由だったと思います。

本を読みたいから留守番してる、と言った私に、最後に出かける母が言いました。

 「××商店が配達に来るから、必ず荷物を受け取ってね。」

母を送りだした後、家中の窓と玄関のカギをかけ、さらにカーテンと障子を閉めて

(外からは留守宅に見えるようにして)、本を読み始め ー・・・

ー 帰宅した母に 耳元で怒鳴られるまで、現実の記憶がありません。

 部屋はすっかり暗くなっていて、かろうじて文字が見える程度。

 でも、気付いてなかった。

 ××商店は、2回来て、ドアチャイムを鳴らしたらしいけど、聞こえなかった。

 母が外出先から電話をかけたらしいけど、聞こえなかった。

 立ち上がろうとしたら、ずっと長座していたお尻の感覚がなくなっていて

 立てなかった...

まさに、はてしない物語の一部になっていた感じ。

その位、集中してた。たぶん、3-4時間位かな?

怒鳴られて母の顔を見た瞬間、「あれ?まだいたの?」と言ったらしく、

「留守番になってない!」と、がっちり怒られました(笑)

 

集中力という意味では、人生で最高のパフォーマンスが出ていたと思う。

その後の人生において、『集中する』というのは、あの時間を再現する、

ことと同じ意味に。

「なんか、集中力にかけてるなぁ...」と感じる時に この本を開くと、

最高に集中できた、あの感じ を 思い出せます。

それは、アタマ ではなく、カラダ が思い出す感じなので...

自転車の乗り方 や 泳ぎ方に似ているかも。

あの本を開くと、条件反射のように 集中力があがる。

今も、おそらく、これからも。

ずっと、私の本棚に欠かせない1冊です。

今週のお題〉人生に影響を与えた1冊でした。